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近藤さんは私の叔父の洋画家柳原久之助の友人だった。
ある日ひろ子ちゃんにこの本の表紙と挿絵をお願いしたいと叔父を介して依頼された。
淡島さんは女の神様でいつもじゃらじゃらと身に付けまるでひろ子ちゃんみたいと
おばにいつも言われていた
それでこれも何かのご縁と描かせていただくことにしたのだった。
それは34年も前のこと。
近藤さんにひろ子ちゃんしかいないからとおだてられて描いたのだった。
しかしこの本の完成を待たずに近藤さんは旅立たれた。
最後の書に淡島さんへの思いを託したまま・・・
そして今
テレビ東京のディレクターの方からお電話をいただいた。
ある番組にこの絵を使わさせてくださいと
ただびっくりしてよろしくと云っただけで
詳しいことは聞きずじまい。
おっちょこちょいのわたしを淡島さんは笑っているに違いない・・・。
そして近藤さんもきっと。
この時はカラーのコピーも無くすべて手彩色だった。
今頃淡島さんに再会するとは。
激励に来たのかな、時間がもうありませんよと・・・。
senngawa